視覚障害者のためのパレット

視覚障害者はテーブル上を手探りで把握するため、
物の位置を見失わないように、お盆の上に食器をまとめる工夫を頼りにしています。

ただ、お盆は毎回位置が異なり、触るたびに動いてしまう不安定さがあります。
また、手芸などの趣味にも、ひとつひとつの道具を区別・把握することの難しさを抱えたまま生活を送っています。

頼りとしている生活の工夫と感性をきっかけに、
「触る」ことと「見る」ことが一体化するパレット“いんくるパレット” を開発しました。

使いかたが異なる2種類のパレットは、見え方のひと助けとなり、暗がりの生活に彩りを加えることを期待しています。

いんくる

パレット

おぼんパレット

天板の表裏にイメージしやすい、マルとシカクの掘込みをいれ、手の届く範囲にそれぞれの 「置き場所」 を作りだします。
掘り込みのおぼんを伝って置き場所を分かりやすくすることで、「もうすぐ物に触れる」という心の準備をすることができます。

ななめパレット

弱視者向けの書見台もご用意しました。
見え方によって3段階の角度に調整することができます。
木の温かみに触れながら文字を楽しむ時間に寄り添います。

使用者の声

「木がいい、温かい」
「触った時の気持ちよさが大切」
「頭のなかにイメージしやすい」

材料品質へのこだわり

視覚障害者が皮膚を通して感じる、木の温かさ、滑らかさと心地よさをデザインに活かしています。
安心して撫でられるように尖ったエッジをなくし、使い込むほど手に馴染むことを期待しています。
天板には国産のエコシラ合板を使用することで、国内の林業や間伐材問題の解決にも役立てています。

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おぼんパレットがテーブルになった「おぼんテーブル」のご紹介です。

おぼんテーブルは
ウッドデザイン賞2020
を受賞しました